クラニオセイクラル(頭蓋骨仙骨療法)・内臓マニュピレーション・タッチフォーヘルス・音叉療法
バランスボディ 千駄木の整体院

目標達成のために知っておきたい事 No.1脳の進化

皆さん、新年の目標は立てましたか?

また、昨年の目標達成率はどの位だったでしょうか?

 

私は、4個中2個を達成、残り2つは継続努力中、

という平凡な結果でした。

 

今回のシリーズは、多くの人が経験した事があるであろう、

目標達成の挫折や欲求への敗北がなぜ起こるのか】というテーマです。

No.5で完結する予定です。

 

 

意志が勝ち続ける事は稀

目標に向かおうとする意志の力が

目の前の欲求に敗北する事は、誰もが経験する事です。

 

意気揚々と自己改善の目標を立てたはずなのに、

 

三日坊主で終わってしまった…

モノは買ったのに手付かず…

やらなきゃと思い続けて三ヶ月…etc

 

どれもよく聞く話です。

 

意志の力が勝ち続ける事は稀な事です。

しかし、それに成功した人々もいます。

 

そのような人々は、精神的に安定し、うろたえる事が少なく、

ストレス耐性や集中力があり、目的をいち早く達成します。

また、自愛の感覚があり、豊かで幸せに生きています。

 

周囲にも安心感を与えたり、目的に集中させる…etcの良い影響力を持ちます。

 

また、優秀な成績を収める事もあります。

アスリートなどでトップクラスの成績を収める人々は、

間違いなく意志の力が勝利してきた人々でしょう。

 

このような人々は多くはないでしょう。

 

小学校や中学校で自制のトレーニングを叩き込まれているのに、

(1時間も座りっぱなしの授業を9年間も続けられるなんて…)

欲求に負けて、目標達成を挫折してしまうのは何故なのでしょうか。

 

実は、この事には脳の進化のプロセスと本能が関係しています。

 

脳はどのように進化してきたか

人間の脳は、他の動物に比べて

上部に位置する大脳新皮質が格段に大きく発達しています。

 

言語を操ったり、物事を考えたり、記憶したり、想像したり、

それに基づいて行動をコントロールできる人間らしい性質は、

この大脳新皮質の発達によります。

(右脳や左脳と呼んでいるのは、大脳の左右半球を指しています)

 

一方、脳の中心部や下方に位置する大脳辺縁系や間脳、小脳、脳幹は、

生理機能、運動機能、基本的欲求、感情etcの原始的な性質を司る部位です。

 

そして、この脳の進化は、突然変異ではない事がわかっています。

必要に迫られながら長い時間をかけて、少しずつ発達し、

機能が追加されるように進化してきたようです。

 

つまり、生き残るために必要な基本的欲求や

ストレス反応(脅威に対処するための運動・生理機能の調整)が根本にあり、

それをコントロールする必要が出てきて、

自己コントロール機能を持つ大脳新皮質が発達してきたのです。

 

欲求をセーブして自制する能力は、

人類が集団生活(コミュニティ、社会形成)を営む上で必須の能力です。

 

【蛇足】

人類の脳の容量増加の様子は、

古代人の頭蓋骨の発掘により明らかになってきました。

 

300万年前 400㎤

260万年前 700㎤

150万年前 1000㎤

20万年前〜現在 1450㎤

 

180万年前に火を使い始めた証拠が見つかっており、

火を使う事で消化に関わる構造が縮小し、

大量のエネルギーを必要とする脳の発達に

カロリーを割く事ができるようになり、

急速に大脳新皮質の容量が増えたと考えられています。

 

まとめ

人間の脳は、サバイバルのための原始的な機能と

それをコントロールするための高次認知機能が備えられています。

 

サバイバルのための原始的な部分が

カロリーの高そうな食べ物を魅力的に感じさせ(唾液とドーパミンを分泌)、

 

高次認知機能である大脳新皮質が

体によくない、将来にツケが回ると自制しようとします。

 

このような葛藤が、一つの脳の中でずーっと起こっています。

この葛藤に大脳新皮質が打ち勝つ割合が多い人を

”意志が強い人”と呼ぶ事ができるのです。

 

次回は、ストレスと本能について。