クラニオセイクラル(頭蓋骨仙骨療法)・内臓マニュピレーション・タッチフォーヘルス・音叉療法・カラーセラピー
バランスボディ 千駄木の整体院

目標達成のために知っておきたい事 No.2本能とストレス

前回見てきたように、人間の脳は、

動物としての原始的な運動・生理機能や感情・本能中枢を司る部位の後に

それらをコントールする大脳新皮質が発達しました。

 

突然変異によって、動物的本能が慎ましく穏やかになったわけではなく、

強烈な生存本能を現在も携えたまま、

それを理性や未来への予測(大脳新皮質の働き)によって

制御しているのが人類の現状です。

 

「制御している」と言っても、

現在の脳も当然、発展途上で完成形ではありません。

自己コントロール能力も完璧ではなく、故に様々な葛藤を生じます。

また、この能力には個人差がかなりあります。

 

欲求に負ける時

では、どのような時に人は自己コントロールを失い、

衝動的になり、本能的な欲求に従属するのでしょうか。

 

これは、ずばりストレス状態になっている時です。

ストレス状態とは、脳が危機を感じている状態です。

 

ストレス状態になると、

自己コントロールを司る前頭前野の活動電位や血流量が低下し、

生存本能や基本的欲求に関わる辺縁系や間脳の

活動電位や血流量が上昇する事がわかっています。

 

つまり、脳がストレスを感じ、危機的状況だと判断すると、

自己保存本能により糖分に目が眩み(生存のためにカロリーの高いものが必要)、

種の保存本能によりスキャンダルや事件を起こしやすくなります。

 

「長い目で見たら悪いから、やめておこう」とか、

「他の人の事を考えたら、よくないな」などとは考慮せず、

目先の報酬を躊躇なく取りに行きます。

 

ダイエットや肉体づくりに失敗し、

ポイント還元やセール品や無料〇〇に飛びついたり、

不道徳的な行為に陥ったり、何かの依存症になりやすい状態です。

 

慢性的なストレスに晒されている現代社会では、どれもよく聞く話です。

※ストレスについて、ここでは深掘りしませんが、

精神的ストレスだけでなく、環境的ストレスによる脳への影響も深刻

 

これが、3つのF(Food,Free,あと一つはご想像にお任せします)に

意志の力が敗北しやすくなる要因の一つです。

 

 

まとめ

以上、目標達成や努力継続を困難にする脳生理学的な要因として、

欲求に負ける時の本能とストレスの関係を見てきました。

根性論だけでは努力継続が上手くいかないのは、

このような脳の仕組みを考慮していないからです。

 

これは”全人類が抱えている悩み”と言っても過言ではなさそうです。

かと言って、絶望する事なかれ。

人類の脳は、まだまだ未完成で進歩・発展の余地が多分にあります。

 

脳のストレス状態を解除して、ストレス耐性を強化する事もできます。

※これについては、シリーズの最後に書きます。

 

 

次回は、【パブロフの犬】という有名な実験を元に、

生理学的な観点からの話をもう少し綴っていきたいと思います。