タイトル ファクトフルネス
著者 ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、
アンナ・ロスリング・ロンランド
訳者 上杉周作、関美和
発行 日経BP社
ハンス・ロスリング(1948年ー2017年)
スウェーデン出身の医師であり、国立医科大(カロリンスカ)の教授。
WHOやユニセフといった国際機関でアドバイザーも務める教育者。
また、TEDトークでは延べ3500万回を再生された人気スピーカーでもある。
残念ながら、本書執筆中に他界する。
共同著者である息子のオーラと妻のアンナが、
その遺志を継いで書き上げた。
世界で100万部を超える大ベストセラー作。
日本でもヒットし、書店の店頭に並んでいたので、
既にお読みになった方も多いかもしれません。
実に多くの資料やグラフ、チャートを用いて、
世界の実態を解説した一冊。
それらのデータは私たちの持つ世界のイメージを覆します。
諸外国に対する所得、教育、衛生レベルのイメージの多くが
誤解である事が視覚的に理解できます。
不確かなものに対する誤解をファクト(=事実)を示しながら
打ち砕いていくような感じです。
そして、これらの誤解は私たち一般市民だけでなく、
国際機関で社会問題の対策を講じる人々も
同様に持っている、と言います。
※どのくらい誤解してるか知りたい人は
チンパンジークイズをやってみて下さい!
事実を正しく認識できなければ、問題を解決する事は難しい。
そして多くの人が事実よりイメージや感情(とくに恐怖)が
行動指針になってしまっている、と気づかされます。
有象無象の情報で溢れる今般、
”ファクトフルネス”の視点は常に持っておくべきだと思いました。
これから新たな分野の勉強を始めようと思う方は、
この本を読んでおくと良いかもしれません。
バブルチャートを使った解説は見事です!
一か月あたりの収入(経済レベル)に応じて、
世界中の生活を写真で見る事ができます。