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バランスボディ 千駄木の整体院

おすすめ図書No.4 ケーキの切れない非行少年たち

タイトル ケーキの切れない非行少年たち

著者 宮口幸治

発行 新潮新書

 

著者について

児童精神科医、医療少年院での法務技官を経て、

現在は大学で臨床心理系の講義を行う教授。

本書では、主に医療少年院での経験で得た知見を基に

認知・実行機能に問題を抱えた「反省以前」の非行少年の特徴や

更生の実態、非行化する前の予防について書かれている。

 

感想

発売直後から話題になり、増刷を重ねたヒット作。

タイトルに誘目性がありますが、

読み始めてすぐに登場する”ある非行少年による複雑図形の模写”に

私はインパクトを受けました。

このページを見てすぐ購入を決めた程です。

皆さんも是非、見てみて下さい。

 

著者は、非行少年に共通する特徴を「5点+1」を挙げています。

発達障害について知っている方は驚かれると思います。

ADHDやASDの特徴とほぼ一致しています。

これが何を示唆するのか、

発達障害人口が世界一とも言われる日本では、

(しかも理解、認識が圧倒的に遅れている)

社会問題の一つとして、皆で考える必要があるのではないでしょうか。

 

また、非行少年のIQや知的障害についても触れています。

ここにも「境界知能」と呼ばれるグレーゾーン(けっこう広い閾値)があり、

ここに属する少年たちは学校教育や医療機関で気づかれず、

社会から徐々にドロップアウト(非行化)していき、

少年院までたどり着くケースが多いと言います。

 

IQや認知機能、実行機能の問題は、

頭が悪い、やる気がないという事ではありません。

 

目に見えない障害の理解や支援の必要性について

考えさせられる一冊でした。